いける日刊・たまたゆ新聞 の 戦闘ライフ ~かかり湯を忘れない
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いけるさいきんの日記事

戦闘ライフ ~かかり湯を忘れない

サウナ

サウナ・イラスト(た)

以前にもどこかで書いたんだけど、オレは銭湯が好きでちょくちょくあの溢れでる湯の贅沢を味わいに足を運ぶ。

大きな脱衣所で男らしくバシッと衣服を脱いで鏡の前では大胸筋に力を入れる。「よしっ、今日も貧相」。左手には風呂桶、右手はタオルで前を隠しながら湯けむりを立てオレを待つ湯船へと向かう。ここでもバシッとかかり湯を決めて「ちょっと、ごめんよ」と仁義を切って湯船に乗りこむ。「あ~~~」。

誰にでもあるその日は、仕事を早めに切り上げてひとり銭湯に行き、サウナにこもろうと決めていた。どうも前に進んでいないような、そして必ず前に進まなければいけないような、そんな強迫観念を抱きながら、忙しいような忙しくないような、頭の中では何かがグルグルと回っている。どうでもいいようなことを考え、というか何も考えられない。そんな日だった。
家に帰るなり銭湯に走ったオレは、何かを振り払うがごとく、いつものようにバシッと衣服を脱ぎ「よしっ、今日も貧相」。タオルで前を隠しながらかかり湯を済ませサウナへと一直線に向った。この銭湯のサウナは、すり鉢状で入口から四段の階段を下りていくように人が座るつくりになっている。一度にかるく20人は入られる、下町の銭湯としてはなかなかの立派なサウナだ。さぁ扉を開けて、いざサウナへ。すでに多くの戦う男達が明日の憂いを流すため、じっと静かに座っている。ざっと見渡したところ空いていたのは一番下段の一列だけだった。この一番下段の一列は室内を高温に保つための装置が目の前にあることから非常にタフな場所である。「今日のオレにはもってこい。願ったり叶ったりじゃぁないか」そんな気持ちもなきにしもあらず。戦う男達をかきわけて四段の階段を下って行くオレ。「さぁ、戦う男達よ、オレの背中でも見てやがれ!オレだって毎日戦っているんだぜ。ヨロシク」。前を隠していたタオルの端を両手で持ってッパーンと広げてドスンッと腰を下ろした。

「なんでハンドタオルやねん」
威勢とはうらはらに、ピロッとハンドタオル。

オレは入口から一番遠くてタフな最下段に座っている。「後ろの全員、はやく出てくれ。そして、誰も入ってくるな」その時、オレは思った。

おまけ:
FM802、土曜日の番組「SATURDAY AMUSIC ISLANDS -MORNING EDITION」(DJ・シャーリー富岡・6時~12時)に、毎週決まって7時50分すぎから登場される西村さん(女性)という方がいる。この人のこと、なんにも知らないのですが、話し方と声がなんともよい。一聴の価値あり。
あっ、そういえば。今思い出したんだけど、その昔、バンドで頑張っていたころにジョニー・サンダースとレスポールジュニアを敬愛した「NEW YORK DOLLS(ニューヨークドールズ)」のおっさんカバーバンド、「入浴ど~する」っていうのと対バンしたことがあったなぁ。今ごろどうしているんだろう。

2011年8月27日 17時17分 カテゴリー:「それでもドロップキック」

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