2010年10月
「Trick or treat!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」
「こら、こら。ガキんちょ。大人を強迫するとは、ええ根性しとるやないか?静かに暮らしてるだけのおっちゃんに何の恨みがあってそんなことができるんや。立場が入れかわったら、どえらい問題になるぞ。君らのその愚行わ」
「Trick or treat!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」
「Trick or treat!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」
「あのなぁ、集団で恫喝をしとるうえに、次々と立ち替わりに同じ事を言うな。こっちは、その都度同じ事を言うつもりはないんや。さては、おっちゃんを消耗させようという魂胆やな。やり口が汚ないぞ。そのやり方は。取立てと変わらんやないか」
「Trick or treat!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」
「まだ言うか?つーか何人おるんや?ボンクラども」
「Trick or treat!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」
「ん、君はどっかで見たことがあるな?」
「Trick or treat!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」
「き、君は小学6年生の時、オレの隣に座っていた○○君やないか?どないしたんや?」
「Trick or treat!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」
「喧しい。この感動の再会の時に…。ええっ?誰かと思たら君はリレーの選手の○○君」
「Trick or treat!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」
「は?ピアノが得意の○○さん?そ、それに○○先生~!どうなっとるんや。いったいぜんたい?」
「Trick or treat!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」
「き、君は誰や?見たことあるような、ないような。名前は何て言うんや?」
「○○○○○。Trick or treat!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ。」
「じいちゃん!」
時代は劇的に変化しましたし、しています。人を踏み台にするようなことだけは避けたいなぁ。と、かぼちゃの煮っころがしを食わない子どもを見ながら、抑揚のない平和を憂うハッピーハロウィンでした。で、何がハッピーなんや?そう。これが、ハッピーなんや。
2010年10月31日 20時06分 カテゴリー:「それでもドロップキック」