アフリカのマラウイ共和国という国をご存知だろうか?この国では、「やたらと屁をこぐ人」や「必要以上に屁のクサイ人」が多いのか、2011年の2月に「オナラ禁止法」というぶっとんだ法案が可決され、公共の場では自由に屁がこげなくなってしまった。ある意味、国が直々に国民の肛門を押さえ込みにかかっているわけだから、そのストロングさ加減には「冗談だろ」と思いたくなるけれど、いやいやこれが実在する法律で、同国の政府は真面目に次のような見解を示している。
「公共の場所でオナラをする人を見たいか?」
「民主主義になり、人々は所かまわずオナラをするようになった、排泄行為と同様、オナラを出すことの制御は可能だ」
「政府は社会の秩序を保つ権利がある。だから、この法律を施行する権限がある」とのこと。
筆者、「民主主義と屁の制御」のくだりでは、どこかほのぼのともしてしまったんだけど、「へ(屁)~。すごいな」などと他人ごとだと笑ってはいられない。
同じくここ日本でも、無差別に、気の向くままに、ところ構わずに屁はこがれている。電車に乗っているときや、書店や図書館、またごく稀にエレベーターなどで誰がやったかわからない屁の臭いに遭遇し、その実行者を探しだそうと動いたばかりに濡れ衣を着せられたり、ひと言文句を言ってやろうとしてみても見つけ出せずに泣き寝入りといったことが日常だ。今のところは、自由放屁の権利が守られているからお互いのんきに過ごせてはいるけれど、そのうちに、民間レベルで放屁専用車両や放屁ルームたるものが出現してしまうかもしれない。なんて。
最後に、マウライ共和国の国民の声を一部ご紹介しておく。「音を出さずに催涙ガスみたいにシーってやる人もいるから、誰がやったかなんてわからないよ。国会議員は、こんなことに金と時間を割かずに国の開発に力を入れるべきだ。オナラはやめられないよ」
共通しているのは、いつでもどこでも国への不満があるということと、ところ構わずに屁をこぐ人がいるということ。その実行者が、あなたや私たちであることは、いっさいかかわらずにだ。
【編集部】
2012年9月23日 16時30分 カテゴリー:いけるせいかつ