いける日刊・たまたゆ新聞 の 2011 の 10月
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2011年10月

いける日刊のバックナンバー

ベースボールキャップ

「あっ!またや。またおった」と見つけては、ひとりニタニタとしている。

「生活の中心が都心だ」という方だとあまり見かけないかもしれないけれど、郊外では役目をまっとうした年の頃65歳(くらい)以上のおっちゃんは、少年のようにつばの付いている帽子(以下ベースボールキャップ)を非常に高い確率でかぶっている。
その出で立ちはきわめて自由な発想で、ジャージを着ていようが、ジーンズをはいていようが、作業着姿だろうが、へたをすると背広に袖を通していようとも、ありとあらゆるスタイルにベースボールキャップをあわせている。なかでもジャケットにトレパン、足もとには革靴といった斬新で腰の入った方の場合だと、さらにベースボールキャップのかぶり率があがる。というか、必ずかぶっているように思う。まさに、観念への攻撃。クラクラするほどパンクで、その一貫性に脱帽するしかない。

僕は、明日も会社までニタニタと自転車を走らせる。数々の修羅場をくぐり抜けてきたおっちゃんのかぶるベースボールキャップは、僕が少年にもどるその日まで、僕の背中を押し、そして、勇気をもたらしてくれる。因みに、僕の親父もベースボールキャップの愛用者だ。

おまけ:
無意識のうちに感覚でとらえている対象の相対的把握というのは、純粋な客観性と主観が力の引っ張り合いをしているからなかなかむずかしい。それに、そんなことを意識して生活しているとうるさくて仕方がないし、絶対主義と相対主義の禅問答に眠れなくなるのも困るから、ボケーッと見過ごすことが多い。だけど、ボケーッとしていながらもふと気付くしょーもないことは、ぐちゃぐちゃとむずかしく考えることよりも、時として的を得ているような気がするし、なんとなくココロを豊かにしてくれるような感じがする。

2011年10月23日 22時24分 カテゴリー:「それでもドロップキック」

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